順調に交際を続けて、「いつかはこの人と結婚するのではないか」と思っていたにもかかわらず、実は彼はすでに結婚していた。実は騙されてしまっていて、結果的に不倫をしていた。

いつかは結婚できる、結婚したいと思っていた人がすでに結婚していて、ひどいときには子供すらいた、というような場合には、ひどくショックを受けますよね。

だからといって相手を無理やり離婚させるわけにはいきません。それに、嘘をついてまで付き合うような男性です。口では「すまなかった」「妻とは離婚する」と言ったとしても、離婚して責任を取るという意識はないかもしれません。悲しいことですが、結婚生活の息抜きだったり刺激が欲しかったりという理由であなたと付き合っている可能性は非常に高いのです。

しかしだからといって、泣き寝入りしなければならないのでしょうか?受けた精神的な苦痛に対して、せめて慰謝料を請求することはできないのでしょうか。

この5つに当てはまったら、あなたの彼氏は既婚者かもしれない

考えたくはないですが、もしも自分の付き合っている彼氏が「実は既婚者なのではないか?」と疑ってしまったとき、確認していただきたいことがあります。まず、以下の5つの項目に当てはまるものがあるかどうかをチェックしてみてください。

もしも当てはまるものが多ければ、彼は既婚者である可能性が非常に高いと言えるでしょう。

1.家に呼んでくれない

これは実際にあったことですが、女性には数年付き合っていた彼がいました。彼女はとても彼のことを好きでしたし、彼もとても彼女のことを好きで大切にしてくれていたそうですが、どうしても家に呼んでくれません。

付き合っている期間中、1度も家に言われたことがありませんでした。普通に考えれば、彼氏も一人暮らしをしていたのであれば家に呼ばない理由はありません。しかし、彼は「家が汚いから」などと理由をつけては、ずっと彼女を家に呼びませんでした。

彼女も優しい性格だったのでそれ以上は追及しませんでしたが、蓋を開けてみると、彼が結婚していたと言うことが判明したのです。
家に呼んでくれないということは、家になにか隠したいことがあるということでもあります。とくに、交際期間が長くなってもその傾向が変わらない場合は要注意といえるでしょう。

2.仕事で急に会えない時がある

一概には言えないことかもしれませんが、相手が既婚者である場合、約束をしていたのに急に仕事が入ったと言って約束をドタキャンをされることが少なくありません。そして、その回数が多いことも特徴です。

例えば妻から突然用事を言い渡された、家に突然実家から両親が来ることになったなど、そういった突発的な事情が発生してしまって、彼女と会うことができなくなってしまうということが背景にあります。

突然家族のイベントが発生したときにも、付き合っている彼女に対してはもちろん正直に言うことができません。そのため、仕事をたてにして約束をドタキャンするというわけです。

もしも「怪しい」と思ったときには、その状況を細かく聞いてみるのも一つの方法です。例えば、出張に行くと言われたときに、どこに出張に行くのか、どういった仕事をするのか、どうして自分が突然出張を言い渡されたのか、いつ帰ってくるのか、といった細かいことを聞いてみるのです。

そのときに言葉を濁したり、「仕事だから仕方がないだろう」と逆ギレをされてしまうような場合は、彼にやましいことがあるのではないかと疑ってみてもいいかもしれません。

3.電話に出ない

電話に出ないのも、既婚者であるもう一つの特徴といえます。これはやはり「帰る家がある」から。仕事をしていないとき多くの男性は、家庭で奥さんと一緒に過ごしています。奥さんの目の前で彼女からの電話に出るわけにはいきません。

それに女性は勘が鋭いので、奥さんの前で少しでも怪しい動きをすると「もしかしてこの人浮気してるんじゃないんだろうか」と見抜かれてしまう恐れがあるからです。

電話に出ることがあまりない、もしくは絶対に電話に出ない時間帯がある、もし電話をしたとしても迷惑そうにすぐ切られる、などといったことがあれば、もしかすると既婚者かもしれないと疑ってみることも大切です。

もちろん、仕事柄電話に出にくい、仕事中は電話を持てない、勤務シフトが不規則だといったように、既婚者ではない場合も少なくありませんので、この辺は慎重に判断をする必要があるでしょう。

4.あまり外で会ってくれない

外で他の女性と歩いていると、誰に見られるかわかりません。とくにそれなりに働き盛りの男性であれば、会社の同僚や取引先、事務員さんなど自分周りの知り合いだけではなく、奥さんの友人や仕事先の関係者など、自分が知らない人からも見られている可能性があります。

その場では直接声をかけられなくても、あとで奥さんに対して「この前あなたのご主人を見かけたよ」「ご主人が誰か女性と歩いてたよ」などと奥さんに言われてしまえば、やはりそこから足がついてしまいます。

そういったリスクを避けるために、既婚者であることを隠して交際している男性は、交際相手とあまり外で会いたがらない傾向があります。ではどこで会うかというと、県外など生活圏から離れた場所や、直接ホテルで待ち合わせをするなどの傾向が多く見られます。

もしも自分が付き合っている人にそういったことが続くようであれば、少し怪しんだ方がいいかもしれません。

5.家を教えてくれない

「家に呼んでくれない」にもつながりますが、家を教えてくれないのは要注意です。こちらも実際にあった事例ですが、付き合い出したのに決して家を教えてくれないという人がいました。

彼女が家を聞いても「今は仕事でこっちに来ているだけだから、一時的なすまいしかない」とか、「仕事で寮に入っているから」などとはぐらかし、絶対に家を教えてくれなかったそうです。

交際しているのに家を教えないというのは、普通に考えるととても不自然ですよね。何も問題がないのに家を教えてくれないというのは、怪しいと思ってもいいでしょう。

もし彼氏が結婚してたら、その後どうすればいいの?

そのまま付き合い続けると妻から慰謝料請求されることも

もし彼氏が結婚していた、既婚者で騙されていた、不倫していることを知らなかった…そんなことがわかったら、その後どうすればいいのでしょうか?

相手が既婚者だと知らずに付き合っていたわけですから、既婚者だと分かった時点で気持ちが冷めて別れを選ぶことができれば、悲しいですがそれがベストです。しかし中には、既婚者とわかるのが遅すぎて、なかなか気持ちの整理がつかないという人もいるかもしれません。

既婚者でも構わないと思ってしまったり、男性が既婚者だとバレた後で「実は家庭とうまくいってなくて離婚するつもりだから待ってほしい」と言われてしまったり。しかし、それを真に受けて「いつかは離婚してくれるはず」とそのまま付き合い続けるのは、とても危険です。

このまま付き合い続けるということは、彼が結婚している既婚者だということを知っていて交際を続けるということです。そこには性行為もあるのが普通のため、これは立派な不倫になってしまいます。

結婚している相手以外と性行為を行うことを「不貞行為」と呼びますが、夫婦には他の男女とは性行為をしないという「貞操義務」があるとされています。この義務に違反したということで、奥さんから不倫相手に対して慰謝料を請求してくる可能性があるのです。

自分に過失がなければ相手の妻からの慰謝料請求は拒める

逆に、男性が既婚者とわかった時点で別れたとしたら、妻から慰謝料請求されることはありません。相手が慰謝料請求できるとするためには、こちら側に不貞行為についての故意、又は過失が必要だからです。少し解説します。

彼氏が結婚していたというケースでいうと、「彼氏が結婚していることを知っていて付き合っていた」、これが故意ということになり、「もしかすると既婚者かもしれないということはある程度簡単に知ることができた。なのに、不注意で知ることができなかった」、これが過失になります。

過失があるということは、少し調べればわかった、日頃の言動が怪しかったので普通ならすぐに勘付いた、というような場合です。このような場合には過失が認められやすいので、慰謝料請求をされる可能性があるということです。

先ほどの「既婚者かもしれない特徴」をほぼ全て網羅しているにもかかわらず、自分に限ってそんなことはあり得ない、と主観的に判断してしまったときなどは、過失が成立する余地があると言えるでしょう。

不倫だと知らなかった…慰謝料請求したいとき

そもそも慰謝料は請求できる?

不倫だと知らなかったのに、彼氏が結婚していて騙されてしまったとしたら、やはり気持ちが完全に醒めることの方が多いかもしれません。しかし、それでも付き合ってきた期間はそれなりにありますよね。しかも女性には結婚適齢期という問題もあるわけです。

もしも最初から既婚者だとわかっていたなら、それ以上深入りせずに他の人と出会って結婚できた可能性は捨てきれません。「騙されて既婚者と付き合ってしまったせいで、自分の人生を無駄に消費されてしまった。」そういった思いはやはり拭えないものです。

そうした精神的な苦痛を理由に、せめて慰謝料だけでも取りたいと考える人も少なくありません。

先程の話では、逆に彼の妻から慰謝料請求される可能性があると書きました。そうすると、自分から彼に対して慰謝料請求はできないのではないか?と悩んでしまうこともあるかもしれません。しかし、騙していた男性に対して慰謝料請求をすることはできますので安心してください。

慰謝料の相場は?

次に慰謝料の相場についてですが、これは悪質度や交際期間の長さなどによっても変わってきます。例えば、繰り返し結婚しようと婚姻の意思をほのめかされていた、相手の強い希望で避妊をせずに性行為をした結果妊娠させられた、などの場合には、慰謝料は200万円〜300万円という高額になる傾向があります。

慰謝料は損害賠償とは違い、精神的な苦痛を数値化して請求するもの。そのため、損害が目に見えにくいため相場がわかりづらいので、自分のケースだといくらくらいの慰謝料が妥当かということは、弁護士に相談してみることをお勧めします。

また、慰謝料請求には3年という時効があります。詳しくは、「慰謝料と損害賠償について」を参照してください。

慰謝料を請求するには、既婚者だと知らなかったという証拠が必要

既婚者だと黙って交際していた男性に慰謝料請求するとき、前提として「自分は相手が既婚者だと知らなかった」ということを証明できるようにしておく必要があります。相手が責任を逃れるために「既婚者だと言っていたはずだ」などと主張してくる可能性もあるからです。

交際男性に対して「既婚者かどうか怪しい」と思ったら、その時から準備を始めましょう。準備としては、

  1. 証拠を集める
  2. なるべく早い段階で弁護士に相談して、弁護士とのパイプを作っておく

という2つが少なくとも必要です。

「彼氏が既婚者だったことを自分が知らなかった」ということは、彼氏に慰謝料を請求するためにも必要ですし、万が一彼氏の奥さんから慰謝料請求をされてしまったときに自分を守るためにも必要なことです。

証拠としては、メールやLINEなどで「結婚していません」と彼氏が明言しているものがあると強いでしょう。これは大きな証拠になります。このほかにも、メールや手紙などの中には証拠に使えるものが隠れていることは少なくないので、激怒して今までのそのメールを全て消去したり、今までもらった手紙や写真を全て処分したりといったことは避けてください。

そして、早い段階で弁護士に相談してパイプを作っておくというのも、実は非常に大事なことです。弁護士は法律のプロであると同時に、紛争や交渉の専門家でもあります。しかし、弁護士にもできることとできないことがあるんです。

これは医者と一緒で、おおごとになってから弁護士が入ってきたのでは解決に非常に時間がかかってしまったり、自分の希望通りの解決に至らないことも少なくありません。

早い段階で弁護士に相談しておいて、「このことにはどういった問題があるのか」「どういったことを準備しておけばよいのか」というようなことを把握しておくことはとても重要です。

また早い段階であれば、一度の相談だけで解決できるようなこともあるでしょう。裁判に至る前に解決することができて、結局はトータルの費用が安く済むということも多いのです。

結婚してた彼氏に慰謝料を請求するときの注意点

裁判しなくても慰謝料請求はできる

実は既婚者だった彼氏に対して慰謝料請求するとなったとき、「裁判を起こさなければならない」と考えてしまって尻込みするケースも残念ながら少なくありません。

仮に裁判を起こしたとしても、弁護士費用がたくさんかかって元が取れないのではないか、非常に時間がかかってしまって辛い思いをするのではないかと考えて、弁護士に相談することもなく泣き寝入りをするということもあるのです。ここを読んでいるあなたは幸運と言えるかもしれません。

実は、裁判をしなくても慰謝料請求は可能です。裁判は揉めに揉めた後の最終手段と考えるとわかりやすいでしょう。慰謝料を請求したけど全く払う気配がないなど、どうしても決着がつかないときに裁判を起こすことで、裁判官に客観的に判断してもらってトラブルを解決するのです。

だから、もしも相手が既婚者だったことを認めて反省している、慰謝料も払うと言っているというようなときには、裁判を起こす必要はありません。

示談書はしっかり書面で残しておくことが必要

ではどうすればいいかというと、相手に対して「いくら慰謝料を請求します」という書面を渡して、自分に慰謝料を請求する意思があることを伝えることが必要になります。そして、相手がそれに同意して、実際に払ってくれたということならそれで解決。問題はありません。

しかし、そこで口約束で済ませてしまったら、後で彼氏が話を蒸し返してきて「お金を返せ」と言ってくる可能性もあります。お金に関することはしっかりと書面に残しておくのが良いでしょう。

彼氏と話し合い、お互いに内容に合意をしたら、その内容を示談書という書面にまとめます。そしてお互いが署名をし、それぞれ示談書を保管しておくことになります。

ただ、示談書にはその後の争いの蒸し返しを防ぐために書いておかないといけない文章などがあります。法律の知識があまりない当事者同士が作った示談書は、実際にトラブルになったときに役に立たないことは多いので、ここでも弁護士を間に入れるのが安心です。